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宇宙線式 土壌水分測定システム
CHI-CRS-1000B
CHI-CRS-2000B
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概 要 COSMOS(COsmic-ray Soil Moisture Observing System)は、専用検出器を用いて宇宙線中性子数を測定することにより、それと負の相関性を示す土壌水分を計測するシステムです。半径約300m内の表層土壌水分を非破壊的に計測することができます。また、従来の土壌水分センサによる点測定ではなく,面スケールの計測となりますので,空間的なばらつきを伴うサイトの面代表値を得ることができます。 システムはセンサプローブと専用ロガーで構成されています。ロガーはプログラムが可能で、他のセンサ(電圧、SDI-12)を追加接続して記録をすることもできます。ロガーには気圧、内部温度、相対湿度のセンサが組み込まれています。 |
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特 徴 ・土壌を攪乱せず,非破壊的な計測ができる。 ・半径約300mの範囲の土壌水分を測定可能 ・土壌の塩分濃度、バルク密度、テクスチャによらない計測が可能 ・低い消費電力 ・付属ロガーにて記録可能 ・通信パックを接続してリモート計測、監視が可能 ・メンテナンスフリー |
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原 理 宇宙線は宇宙空間で飛び交っている自然の高エネルギーの放射線であり、常に地球へ降り注いでいます。宇宙線が地上へ到達する間、それらは地球大気によってより低エネルギーの放射線へ分解されていきます(空気シャワー現象)。分解された粒子のうち、高速中性子は水素原子との衝突を繰り返すことによって減速し、熱中性子へと変化します。高速中性子・熱中性子の数は,それぞれ土壌水分量と負の相関性を示すため,地表面で両者の数を計測することで,土壌水分量を推定できます。高速中性子と熱中性子はそれぞれ独立した検出器(mod / bare)で計測します。高速中性子数は,土壌の化学種の影響を受けにくいと考えられるため,土壌水分計測に適しています。また,熱中性子数に基づき,地上部の水分(積雪)の測定にも応用可能です。接続する検出器数は1個でも利用できます。 |
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応用例 計測BOXおよび検出器をサイトに設置するとすぐに計測できます。積雪深を計測する場合は,検出器が雪に埋もれないように設置してください。電源はソーラーパネルでも賄うことができます。 バックパック型や車両積載型のシステム(詳細は別途相談)を用いると、移動しながら計測も可能です。 |
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キャリブレーション 中性子カウントを体積土壌含水率に変換するためには2段階のキャリブレーションが必要です。 キャリブレーションは中性子数のキャリブレーションを行った上で、中性子数と土壌水分の関係を現地の土壌サンプリングによって関係式を求めます。 中性子カウントのキャリブレーションは下記が必要です。
キャリブレーションについての詳細は参考論文 Heidbuchel et al.(2016)を参照ください。 |
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参考論文
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仕 様
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構 成 |
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注 意 新しい原理の計測器のため、植生のある土地、河川や池などのある地域、地下水の浅い地域など、土壌以外の水分がある地域でのこのセンサーの実用性は研究途上です。 広範囲の土中水分による斜面崩壊現象などのへの応用が考えられますが、通常植生があるため直接土壌水分を計測できるかどうかは未知数です。 上記をご了承の上、導入のご検討をお願いします。 |